第一希望の会社から内定が出たことはとても嬉しく、同い年の彼女も同じ地域の会社を希望してくれていたのですが、彼女がゲットできた内定は自分の就職先とは結構距離がある県だったのです。
ふたりしてガッカリすることになりましたが、遠距離になるのが嫌だからと内定を蹴るわけにはいきません。
そこで、しばらくは遠距離恋愛で頑張り、何年かしたら結婚しようという話になったのです。
自分としては彼女と別れる気はサラサラありませんでしたし、相手も同じ気持ちでいてくれたことが救いでした。
お互いに強い思いがあるので遠距離になっても平気だろうと考えていたのですが、すぐにこれが甘い考えであったことが分かります。
大学で知り合った我々は、多くの大学生が恐らくそうであるように、暇なときは毎日のように性行為に励んでいました。
遠距離恋愛になるということは、頻繁に行われていた性行為がなくなるということです。
彼女ができる前の生活に戻るだけだと思っていたのですが、自分ひとりでやるのはどこか虚しいものがあり、次第に生活にハリがないと感じられるようになっていったのです。
それでも、入社してしばらくのうちは仕事の忙しさのおかげで気が紛れていました。
ですが、ある程度仕事に慣れてしまうと性行為のない生活に寂しさを覚えるようになり、夜のお店に行ってしまおうかと考えることも増えたのです。